村松の生き方

自分の好きなこと、そのときそのときで面白いと思ったことばかりをやってきた。それしかできなかったのである。たとえば、面白いとも思わないことを仕事として手堅く積み上げる能力には欠けていた。編集者のわりには、人見知りで、世間なみの挨拶も苦手であった。そのわがままさと能力の欠如において、道が限られてきた。いつもリッチでもなかったし、自信に満ちてもいなかった。ただ、フラフラと目先でできることをこなしてきただけとも言える。
しかし、成り行きとは自然であり、自然に神の力は宿る。あまりにフラフラとしているために得られたものも多いように思う。

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