洗濯日和
SENTAKU BIYORI



洗濯日和

晴れた日には『洗濯日和』を聞こう!



音楽CD 《洗濯日和》 のできるまで

新宿はゴールデン街に、パリのピカソのアパルトマンから名をとった「洗濯船」という小さな飲み屋がある。この店が2001年に25周年を迎える記念にCDを制作することにした。
もともと音楽が好きな店で、開店記念日や忘年会には、客同士でバンド活動をしたり、週末にはギターを弾いて歌う人がいたり、なごやかに交流を楽しんでいる。女性店主自身がバンド活動をしていたこともある。
そこで、酒の上の話題から、CD制作をすることになった。全作オリジナルで、お店の主だったお客さんはなるべく総出演に近くしたい。限定した予算の中で、スタジオ代から録音、プレスまでをまかなう、などが決まった。
ライブには慣れていて舞台度胸があっても、スタジオ録音には、別のクォリティが要求される。CD制作は一年半以上に亘る苦しくも楽しいプロジェクトとなった。


ジャケット裏《洗濯日和》のサウンド

なにしろ、参加者の推定平均年齢40代前半である。ラップだ、ヒップホップだ、というのはノイジーでしかたない。小室哲哉はやっと出てこなくなったと胸を撫でおろし、女性歌手の台頭には、上手なのかもしれないけれども、と名前を覚えきれない。しかし、演歌が好きなわけではない。まったくのロック世代だ。好きなのは、ビートルズやストーンズやデビッド・ボウイや、オールディーズのポップスや、人によってあれやこれや。
そういう教養からすると、J-POPなどと言われるものは聞いても鼻でわらってしまうしかないものもある。
では、どんなサウンドか? それは聞いていただきたい。懐かしいような新しいような世界がそこにはある。
もちろん参加者は種種雑多だから、上手なアマチュアのサウンドというようなまとまりのいいものではない。むしろ、ひねくれた素人のまじめな大奮闘である。
おやじ世代は、音楽マーケットとして密かに期待されながら、全くまとまりが悪い。
それはそうだ。オレたちは自由な音楽的嗜好を持ち、自分勝手に生きるバラバラな個人だからだ。マーケットの都合なんかでひとかたまりには把握されたくないんだ。
……と作っていてつくづく思いました。


参加した飲み屋の客50人

メンバーの中核を紹介しよう。まずエグゼクティブプロデューサーは、洗濯船ママの【ゆっこ】。音楽プロデュースは、CDを自主制作したこともあるユニークなセンスの【こうよう】。作曲にギターに録音管理に八面六臂の大活躍、もう一人のサウンドメーカー【みずの】。銭湯の歌などユニークな作詞で才能を発揮した【かずこ】。そして、画家でジャケットの楽しい絵を描き、作詞作曲ギターを担当した【ベンさん】。作詞および調整役、各種進行管理【むらまつ】。リゾッチャで有名な【安斎肇】さんは、すてきなイラストを描いてくれました。(歌詞カードに於ける芸術画:安斎肇画伯筆
その他、歌った人、演奏した人、全部あわせると約50人くらい。ふだんカラオケしかしないような素人から、協力してくれた数人の筋金入りのプロまで、紹介していくときりがないくらい多彩なメンバーがいる。
職業も、コンピュータ関係、看板屋、編集者、役者、通信会社、建設会社、絵の先生、アパレル関係……、と多様である。
いわばゴッタ煮スープ。万人のお口に合うかどうかはわからないが、ていねいに時間をかけて作られている。聞き込むと意外に深い味わいが……。



曲目紹介

帯
[1] The Day of Laundry 3'35"
小鼓、トランペット、トロンボーンを配して5人の女性が歌う不思議なノリの和洋折衷ラップ風ソング。

[2] I Love 湯、桶 3'09"
タイトルはもちろん、矢沢永吉の「I love you,OK」のもじり。銭湯の歌である。プレスリー・スタイルの歌唱が見事。バックコーラスが「湯屋、湯屋」と言っている遊びにも注目。

[3] 異邦人 3'26"
ジプシーキングス風にするつもりだった(笑)楽曲。独特のビブラートのかかったボーカルは、情感に溢れる。細部を聞くべし。

[4] 愛をもとめて 3'03"
女性三人のキュートなコーラス。甘いスライドギターが冴える。

[5] Hacker in Love 3'26"
ソフトウェア会社の社長がハッカーの歌を歌っている。ただし、ハッキングしようとしているのは、女性の心です。

[6] Old Diary 3'07"
最近、佐藤允彦氏とのコラボレーションでアルバムを出した、日本一のジャズベーシスト加藤真一の曲に、古いお客、若松ちゃんが無頼派の匂いのする詞をつけた。

[7] 宝莱 2'35"
これは水野の一人四重唱が聞き物。懐かしいリバプールサウンド。ビートルズのエッセンスが感じられる。

[8] SWEET MARIA 3'30"
懐かしいポップス調の曲。切々とした心情を甘いボーカルが歌い上げる。

[9] 素直になれない 5'08"
ゴールデン街でいちばん濃いおしどり夫婦、ケンとべべのデュエットソング。失意とすれ違いの中の愛情を逆説的に描く。

[10] シャワーな気分で 5'09"
ボーカルに14人が参加したコーラスソング。若い人のようにきれいに揃わない、ばらばらな歌声の中にそれぞれの人生がある。

[11] ソリティア 2'50"
ピアノ1本をバックに店主、吉成由貴子が歌う。トランプの一人遊びに仮託した、恋のせつなさと孤独。


CDケース裏******************************

『洗濯日和』ご購入方法

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Fax. 03-5273-2831
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お問い合わせ
洗濯船 〒160-0021 新宿区歌舞伎町1-1-4
Tel. 03-3208-9716(月〜金 PM7:00〜AM1:00)
E-mail:k-miz@mc.neweb.ne.jp

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