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▼車とバイクさん:
>ほっておいてはやはり駄目
ではなくて、ほっておかなくてもダメなのです。
基本的には「手のほどこしようがない」のです。
いっぺんに解決できる何か有効な策があるわけでもなく、それを力のある誰かがやってくれるわけでもないのです。
時代の流れです。
このサイトも蟷螂の斧っぽいところがあります。
では、時代の流れに対して、どうしようというのか、というと、まず事態はなるべく正確に理解したい、それに対して、どう生きていくかなあ、ということを考えたい、ということです。
理解したり、考えたりすることは、今すぐには何も変化をもたらさないけれども、世の中と自分の未来の方向性には少しだけ関わることができるかな、と考えています。
経済的には同じ量、同じ質の仕事のギャラが大幅に切り下げられる状況があらゆるところにあります。
クリエイティブ業とは、結局受注産業なのです。
状況はこれからもっと悪くなると思います。
だからといって、弱った個人を救済することはできないし、同志とつるんで社会運動を起こすということもたぶんないでしょう。
ただ考えて、自分の書くことや行動にフィードバックして行くでしょう。
というわけで、ほっておくことと、こういうサイトを作って発言することには、あまり目に見える効果としての変化はありません。
ただ、こういうサイトを作りたくなる理由が自分の中にはあった、ということです。
この話には、社会的な要素もあれば、経済的なものもあり、精神的なものや技術的なもの、業界的なものも含まれるので、もやもやとしてわかりにくいかと思います。
精密な議論をするには、それぞれを切り分けて、「クリエイターのギャラの切り下げについて」と言うようなツリーにすればいいかもしれませんが、僕個人としては、そういう各論を性急に煮詰めていきたいわけでもないのです。
まず、いろいろな人の声が聞いてみたい。
ネット上に編集者がいないのは、それだけのお金を生まないからで、ただでも小説を書こうという人はいても、ただでも編集をしようという人は少ないです。
要するに編集者は黒衣なので、縁の下の力持ちとしてけっこうな量の仕事をこなすのです。
見えないけれども、それだけの働きがあるのです。
その働きがないのは、新米漁師が魚を取ってきても、それを選別したり、競りにかけたりする仲買人や市場がないのと同じで、商品にならない魚がそこらへんにぶちまけてあって、腐りかけているような感じ、といえばいいかな。
とても全部は論じ切れないので乱暴な比喩ですけど。
でも、またその魚に価値を見つけて商売にする人も出てくるかもしれないし。
いろいろ変化していくので、全体の中でその部分だけをとくにどうのこうのいう気はないのですけど。
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