[プロ編集者による] 文章上達<秘伝>スクール特別企画 「ネットと無料」ニュース

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[雑談からまじめな議論まで] 村松恒平 09/11/9(月) 14:33

Re:思いつき Ashita 09/12/13(日) 23:11
Re:思いつき 重い月 09/12/14(月) 4:16
Re:思いつき Ashita 09/12/14(月) 10:59
Re:思いつき 重い月 09/12/14(月) 16:22
Re:思いつき Ashita 09/12/14(月) 19:05

Re:思いつき
 Ashita  - 09/12/13(日) 23:11 -

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   ▼重い月さん:

質問のご回答を有難うございます。

読書好きにも、いろいろなスタイルがあっていいのですよね。
(私は小説メインで読書をしないことを、引け目に感じる時がありまして…)
孤独に浸って、自分と本が静かに対話できる時間の魅力は、読書ならではのものですものね。

私は、これまでずっと、自分の知らない世界や他の人の物の見方を知ったり、
知的好奇心を満足させたい、何か困ったときや悩んだときの解決を見出したい、
そんな目的で本を選び、読んできたように思います。

小説でももちろん、そんな思いを満たしてくれる素晴らしいものがありますが、
どうしても、小説を読むよりも、エッセイなどで著者の生の声を聞きたい、
ノンフィクションや学術系のもの、実用書などで、ダイレクトに好奇心を満たしたいといった、
自分の知りたいことに答えを出すための読書、になってしまいがちなのです。

実は、今回、重い月さんの投稿(質問)を目にして気づいたものがありました。

私は、今まで、このサイトに投稿させていただきながら、自分の視点や意見に一貫性がなく、
どうもひっかかるなと思っていたのですが、その原因らしきものがわかったのです。

このサイトに訪れる方は、おそらく村松先生のメルマガから来られている方が多いでしょう。
(私もメルマガ読者ですが)そのような方々なら、「本好き≒小説好き」
「文章を書く≒小説を書く」と、認識している方が多いのかな、と思ったのです。
当初、私は、そうはとらえていなかったのですね。

ですから、私の初投稿では、「無料の情報は自分でも活用させてもらっているし、
別によいのでは?」といった意見でした。それが、ここにきてやっと、ネットの影響で
「文章でできた作品」と「文章による情報・ネタ」が混同されて、それらの価値、
無料、有料の境目がぼんやりしてくることが問題視されているのでは、と気がついたのです。

齋藤孝さんが「座右のゲーテ」(光文社新書)P151「消費されない作品」の中で
書いていらっしゃいます。

― 今のビジネス社会は、すぐにダイレクトに大衆に受けることを最優先事項に
  おきがちである。
  だが、そればかりを意識すると、一瞬にして消費されてしまって終わりである。―

ただし、情報が作品となったり、作品が情報を兼ねることもありえますよね。
(レシピ本は情報?作品?…闘病生活や困難を乗り越えた体験本は作品?情報?)
私の読書やネット閲覧は、作品を読むより、情報を読むためのものに偏っていそうです。

すみません、話がそれてきてしまいました。

私も、これから、もう少し小説を読もうと思います。(能動的に!)

Re:思いつき
 重い月  - 09/12/14(月) 4:16 -

引用なし
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   ▼Ashitaさん:
おっしゃるように、「本好き≒小説好き」「文章を書く≒小説を書く」、という認識をお持ちの方は少なくないと思います。さらに「小説=名文」「小説家=名文書き」といった思い込みも。
わたしもそうでしたが、この二年ほどで違うとわかりました。かつてないペースで小説を読んでみたのです。その結果が、「名文と名作は違いますよね?」「和訳のギコチナサが、(外国)文学の魅力の一つだったりしますよね?」と言わせたのでした。

十年ほど前に読んだ本で、作家重松清が語っていたことを理解できました。
『小説には悪文が少なくない』
『雑誌や情報誌の記事は、名文(そこでは「達意平明」とほぼイコールとして書かれてありました)でないといけない。コンピューターのことに関して、稚内で昆布漁をしている人にも伝わるように書くことが求められる』
と言ったような内容でした。

誤解覚悟で言うと、

・名文=達意平明=誤解を生みにくい分、情報伝達に向いている=一語一語にひとつの意味しかない=一度の読みで理解できる=解釈解読はすぐに完了する→咽下・消費

・悪文=クセ・味を持っている=含みや行間により、幾通りにも解釈されてしまいかねない=一語一語のもつ意味が、本来の意味以外のものである可能性も孕んでいる=何か本当に言いたいことは他にもあるような気がする=完読してなお残る読後感→咀嚼・保留


Ashitaさんのおっしゃる、
>「文章でできた作品」と「文章による情報・ネタ」が混同されて、それらの価値、無料、有料の境目がぼんやりしてくることが問題視されているのでは、と気がついたのです。


悪文で書かれた情報は無価値ないし信用性の低い情報になりかねませんよね。
情報には情報に相応しい書き方。小説には小説に相応しいかたち。
『相応しい伝え方』

情報に関しては紛らわしさのない、有用なもののみが結局選ばれていることだろうし、無料ならなお選ばれますでしょう。有料でも選ばれてるものもありますよね。
ただ、有用であるかどうかは提供者が一人叫んでもどうしようもない。判断する人がいないと。判断する人をどうやって募るか。無料は間違いなくひとつの手段でしょう。その後は工夫しだい、段階的に有料化するとか。無料はここまで、さらに詳しいことは書籍で、とか。
受け手側の問題というよりも、提供者自身による提供物のもつ価値の見極め・披露の仕方、こっちの方が甘い気がしています。

無料のものが無価値ではないし、情報であれ作品であれ、提供者が金銭対価を求めるなら有料にすれば良いし、広く知られることを求めるなら無料にするのもひとつの手。入会料だけとるとか。また情報公開日を決めておいて情報価値20,000円に設定、閲覧費は情報価値金額を閲覧希望者の人数で頭割りした分とか。自腹分を減らすために口コミが自然発生するかもしれないし。閲覧希望に到らなかった会は次回以降に持ち越し。持ち越しの間にも好奇心をくすぐり続けるとか。工夫。絶対になにかあるでしょう。

価値があるものを無料で提示しておきながら、タダで手に入れやがって、なんてことは通りませんでしょ?
良さそうって言っておきながら、金をとられると分かったとたん必要ないってか。→そりゃそうでしょうね。
良いものだってはっきり分かる、趣味も合う、買う金に余裕もある、28,000円のジャケット。どこの店でも無料では置いてなさそうだ。→きっと買うでしょうね。
『相応しい提供の仕方』


重松清はこうも言っていたように思います。あくまでもわたしの解釈ですけれど。
『名文を書くコツは、誰がこれを読むのかを意識して書くこと』
『誰がこれを読むのかを意識して書くことができれば、例えば小説を書く場合、その作品には「ぼく」「僕」「ボク」のどの表記が相応しいかを、感覚的に使い分けることができるようになる』 と。

名文家の小説家は、悪文も書けるのかもしれないですね。必要に応じてあえて悪文を書いているのかも。悪文のスタイルを好むファンに合わせて悪文で書き続けている。また、名文も書けるのだけれど、悪文が自分の書きやすいスタイルなのかもしれないし。作品ごとに今回はどうするか(内容も書き方も、書く目的も)対応しているんだろうなぁと思います。

書く物を名文にするか悪文にするか。提供する物を有料にするか無料にするか。
読み手(受け手)は、現れたものを判断するのみ。
『相応しい出し方』、これこそ問題じゃなかろうかと思っています。


受け手の判断の目、趣味、感覚、基準、価値観の低下?
無料、有料問題の原因であるかどうか、もうひとつ実感がないんです。
これが本当であるならば、被害を受ける人、ほうっておけない人、が何とかしていくでしょう。

価値観の多様化、一つに集まってたものが分散、一つ一つが小さくなるのは必至。
村上春樹が一人勝ちであるとするのなら、文学の世界は多様化していないのかもしれない。
文学に描かれていることは、結局人間のこと。真理なんて数はなさそうですし…。多様化しづらいのかもしれない。

村上春樹自身は時代をどう感じているんだろう。無料で誰でも見られる春樹サイトあるのかな?なければ1Q84買いに行くしかないですね。それしか手がなきゃ買う他ない(社員割引使えることだし)。


思いついたまま書いてたらこんな時間!
二時間しか寝られない…。
Ashitaさん、おやすみなさい。

Re:思いつき
 Ashita  - 09/12/14(月) 10:59 -

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   ▼重い月さん:

昨日、いろいろと考えてから、投稿したつもりでしたが、送信してから、
「あれ、新聞だって情報だし」と、文章を作品と情報、みたいにすぱっと二分する
ように書いてしまったなと、もやもやしていました。

名文、悪文という視点からの作品や情報の捕らえ方、なるほどと思いました。
村松先生のおっしゃる、「ネットには編集者がいない」「亜流は亜流」という点にも
つながりますね。

今までも、投稿のたびに、自分の中で考えていることがうまく表現できなくて、
もどかしかったのですが、重い月さんの、理路整然とまとめられたコメントを読んで、
このテーマのことを、すっきりとわかりやすく整理していただいたような気分です。

重い月さんのコメントに対して、もっときちんとコメントしたいのですが、
うまく表現できません。つくづく、自分の考えを文章で表現するというのは、
難しいものです。

ところで、最近、Twitterが脚光を浴びています。
『Twitter革命』(神田敏晶著:ソフトバンク新書)
の中からTwitterの魅力をいくつか挙げると、

 ・140文字の字数制限  
 ・情報のリアルタイム性
 ・伝播力、伝播の速さ
 ・引用、転載のしやすさ
 ・メールを超えるコミュニケーション

などがあり、1つ目の字数制限に関しては、
「(短歌や盆栽、原稿用紙など)制約の範疇にキレイに納めることに様式美を感じる
 (日本人の)DNAが、ツイッターへの書き込み意欲を刺激しているのではないか」
とあります。※()内の言葉は私が前後の文から補足しています。

携帯電話のメール機能の出現で、若者が以前より「文」を書くことにつながった、
という見方があるようですが、それが、Twitterのようなものの出現で進化して、
文を簡潔に書く、要点をしぼって書くといった、表現力に目覚めるきっかけに
なればと思います。
(そこから読書に目を向ける、ということにはならないかもしれませんが)

一方、引用、転載のしやすさを考えると、有用性、信用性、著作権のあるなしにかかわらず、
ありとあらゆる情報、著作、音楽、画像、映像などが、今まで以上に、ネットの上を
駆け巡ることでしょう。

(ただし、Twitterは、アカウントが必ず添えられ、まったくの匿名性ではないので、
 極端な使われ方や、信用性のない情報などは、自然と淘汰されると、著者は
 おっしゃっていますが。)

私も、この著書を読む少し前から、Twitterをはじめましたが、本当に、情報の
飛び込んでくるスピードの速さにはびっくりしますし、その量の調節の仕方、
収集先の選び方も自分次第でカスタマイズできるというところにも魅力を
感じ出しています。

ただ、それなりに本を読み、名文と悪文の見分けがある程度わかる人が使うのはともかく、
中高校生がTwitterやメールの中だけで「文」を知り、読み書きしていくと
どうなってしまうのか、という危機感はありますが。

とはいえ、明治〜大正〜昭和を生きて来られた方からすれば、私たちが今使っている
言葉や文章の書き方も、およそ褒められたものじゃないと感じられるかもしれません。

結局、話し言葉も書き言葉も、どのような形で今後残っていくかは、私たちひとりひとりの
言葉との関わり方次第なのでしょうね。

Re:思いつき
 重い月  - 09/12/14(月) 16:22 -

引用なし
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   ▼Ashitaさん:
Twitter。今のところ、ピンときておりません。 うちは夫婦ともども携帯電話を手放さないか、と言ってるぐらいで。パソコンと固定電話があれば、ほんと事足りる気がするので。
時間潰しになる?小説読みます。緊急な時に便利。でも、家か職場にいるから、いつでも捕まえて下さい。

 ・140文字の字数制限 ・・・・・・えらく短いですね。
 ・情報のリアルタイム性・・・・・・どこかで今起こったばかりのことを、たっ                  た数分のラグの内に知りたいとまでは…
 ・伝播力、伝播の速さ・・・・・・津波が打ち寄せるより早く警報を伝播できれ                 ば、とても有用ですね
 ・引用、転載のしやすさ・・・・・・?
 ・メールを超えるコミュニケーション・・・・・・「あ、そうなんですね…えへ                         へ」としか…

と、よく知らないのでTwitterに対する感想はこんなものしかでてこないです…。
ワールドビジネスサテライトで、その上手い使い方を特集してたのを見ました。
自分の生活リズムになくてはならない状況になったら試してみます。不要と判断したら、携帯電話のように。有用なら大いに利用(しようと)しているかな?


「引用」に関する件。引用するたび「うーん…」と言いながら、結局丸ごと引っ張って載せてしまっております。せめてそこを自分の言葉で書き改めたものを載せるよう努めます。


以上でーす

Re:思いつき
 Ashita  - 09/12/14(月) 19:05 -

引用なし
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   ▼重い月さん:

はい。おっしゃるとおりで、Twitterにしても、携帯、メールにしても、
とりたてて無くて済む方にとっては、操作を覚えたり、いちいち相手をする!?
時間をとられるのも、馬鹿らしいものです。
(Mixiで応対に?疲れきってしまう方とか、メールの返事が遅いことを気にしすぎて
 しまう方がいらっしゃるそうですが、本末転倒ですよね。)

私は、仕事がら好きなときに、自由に携帯電話でアクセスできるので、
メモしたいことをタグ付きでTwitterに入力しておいて、必要なときに検索をかける、
といった、ツール的な使い方がメインだったりします。

ご自分で何かの組織やグループを運営されている方、交友関係の広い方には、
いろいろと有用な使い方もあるのでしょうが、手持ち無沙汰なときのいい時間つぶしになる、
というのが一般的な使われ方かもしれませんね。

でも、普段接しない人の発想や営み(昼夜逆転している人とか…)が垣間見れる、
(場合によっては会話ができる)というのは、小説を書かれる方なら、人間観察の場として見れば、
相当面白いのではないかな〜と思いました。

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