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松×松 アブない?公開往復書簡

イントロダクション   村松恒平


これは僕の年長の友人、松尾由紀夫さんとの往復書簡です(といってもメールですけど)。
松尾さんは、最近に珍しくシャイな人なので、長いつきあいでも、どのように紹介すれば、喜ぶのか嫌がるのか、想像がつきません。
ご本人にプロフィールを書いてもらいましょう。
僕としては、ただ一つ、ぜひ紹介しておきたいのが、松尾さんは、20数年間にわたって、毎月5万円以上も雑誌を買い続けていた過激な読み手である、ということです。
今や有名人のあの人のデビューもこの人のデビューも、あるいはすみっこでしてしまった失言や変節や赤恥の類も、雑誌のすみずみまでチェックしてすべて知っているコワい人です。
最近はようやく、雑誌買いの悪癖を払拭したようですが、今度は何やらディープにインターネット・ウォッチャーを始めたようです。
そのスジの人の読み、というものが、ネットの中でも、どれだけ凄みがあるか。たぶんこの書簡の交換を通じて片鱗を味あわせてくれると思います。

僕はといえば、業界の片隅にいるわりには、情報というものに無関心。ぼうっと世界と自分自身を眺めているだけの怠け者です。
わからないことがあるときは、生き字引の松尾さんに聞くと、なんでも歴史をひもといて教えてくれるので、その便利さに甘えて生きております。
そういうわけで、僕は松尾さんがその博識を放出するための単なる合いの手を入れる係になるかもしれません。でも、何かの拍子に饒舌に語り出すような気もする。やってみないとちょっとわからないのです。

総じて、僕と松尾さんの間には、この時代はちょっとズレちゃっているよなあ、という認識があります。
若い人には、そのズレちゃった時代、ズレちゃった世界が当たり前なわけだから、相対的にズレちゃってるのは、僕らのほうかもしれないわけですが。
しかし、どちらが人間にとってハピーなのか、ということが最終的に基準になるのではないでしょうか。

松尾さんはシャイなだけでなく、けっこう過激派でありますから、タダではすまないぞ、という気配はあります。
タダではすまないかもしれない往復書簡、お楽しみください。

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